平成30年度は、4月1日から本日まで、半袖になりたくなるほど暑かったり、雪やみぞれが降る日があり震えたりなど、毎日気温の上下が激しく体調管理が難しい日々が続いています。実際に本校初日からインフルエンザで出席できない生徒もおりました。まだまだ不安定な気候が続く場合も考えられますので、十分ご注意ください。
さて、校長として3年目を迎えました。本校入学式で、「校長先生が変わらなくて良かった」と何人かのお母さんに声を掛けていただき、社交辞令と分かっていながらもほくそ笑んでいる自分がおりました。明日への活力となります。改めて人は褒めて伸びるんだな、コミュニケーションや挨拶はとても大事だなと感じています。今後とも宜しくお願いいたします。
今年度は、4月9日(月)の午前中が長井校、午後に西置賜校、そして10日(火)の午前中に本校の入学式が挙行されました。9日はあいにく小雨模様の一日で、肌寒い感じがしましたが、会場内はとても温かい雰囲気で両分校とも児童生徒主体の行事が進められました。その中で、児童生徒代表の歓迎の言葉は、本校の代表も含めとても素晴らしく、それぞれ感動しました。その全ての言葉を聞くことができたのは、私しかいないと思っていましたが、実はもう一人だけおります。3校全ての入学式に来賓としてご参加いただいた「サポートセンターおきたま」の庄司所長です。
その庄司所長さんが「初めて参加しましたが、どの入学式も素晴らしかったです。中でも長井校の入学式では涙が溢れてきました。入学式でこうなのだから、卒業式ではもっと涙がとまらないのでしょうね。」と控え室で私に話してくださいました。長井校の入学式で感動を覚えた一つの出来事は次のようなことです。
歓迎の挨拶をする代表生徒(中学部)がマイクの前で緊張して、話ができなくなったのでした。身体は動くのですが、どうしても最初の一声が出せないのです。その生徒に対して教員は誰一人動きません。(もちろん頑張れオーラや念力を目から全員出し続けています。)来賓や保護者にとっては緊張の時間が続きます。約1分程度かと思いますが、見ている方からは10分にも感じられるのかもしれません。ついに生徒は声を発します。とても小さい声でしたが、マイクの音量を上げ声を拾います。そして挨拶を終え名前を言い終わると大きな拍手がおきて、安心した表情で席に戻っていきました。
控え室で、保育園の先生方や校長先生方と自然にこの話題が出たようで、皆さん感動で泣いておられたそうです。その他にも成長した児童生徒の入学式での振る舞いをご覧いただきお褒めの言葉もいただきました。「待つ」という支援、外から見ると何もしていないようで大切な「合理的配慮」です。あのとき「大丈夫だ、声は出る」と長井校の職員が全員思って動かなかったことに私も感動でした。
これからも、児童生徒の成功経験を重ね、達成感や充実感を味わえるような指導・支援に心がけていきたいと思います。一人一人の個性に応じたオーダーメイドの教育を今年度も全教職員で進めていきますので、ぜひどしどしご要望、ご意見をくださり、ご一緒に児童生徒の能力・資質を伸ばしていきましょう。再び今年一年宜しくお願いします。
平成30年4月11日
山形県立米沢養護学校
校 長 大 原 良 紀
※ 今年度も校長室だよりで随時学校の様子等を配信してまいります。ご意見等をお寄せください。