今年のゴールデンウィークは前半と後半に分かれていました。それぞれ3連休と4連休。子ども達に連休の出来事を尋ねると、上杉祭りや親戚の方々との食事会などが多いようでした。私と同じように特に何もすることなく、ゆっくりぼーっと過ごした子もおりました。
写真は、連休明けの5月7日(月)に、小学部6年生の誕生会に招待され、一緒にダンスを踊っているところです。誕生会などに呼ばれたことがないだろうと気を遣ってくれた子ども達が(先生が?)連休の狭間に招待状を持ってきてくれました。手作りのプレゼントを渡したり、お菓子を食べたり踊ったりと誕生会らしく進行していました。ダンスも誕生日の子どもが選んだダンスで、皆ノリノリでした。会が終わった後、廊下や食堂で6年生に会うたびに「楽しかったですか?」と何度も聞かれましたが、「楽しかったですよ-。」
5月9日(水)には、置賜総合支庁の講堂で、「置賜特別支援連携協議会」が開催されました。この会議は、発達障がいを含む全ての障がいのある子どもに対して適切な教育的支援を行う体制づくりを推進するために行なっているもので、小中、高等学校の代表校長や地域の教育委員会の担当者、多くの福祉・医療関係者が集います(約40名)。本校からは私と、地域支援室長の二人が参加しました。
特別支援教育が始まって10年あまり経ちますが、印象としてはインクルーシブ教育システムの考え方や合理的配慮の提供の必要性など、理解が進んできたと感じます。特に乳幼児や幼児を支援する保健所や保育所などの担当者は、進んで研修を受講するなど、以前よりも意識が高まっていると思いました。アンテナも高くなっているはずです。
切れ目ない支援を目指すなら、入り口がしっかりしてくると安心しますが、それを引継ぐ小、中、高、労働関係の連携については、まだまだ温度差があると思いました。特別支援教育をさらに進めていくためにはマンパワーが必要というのは事実なのですが、簡単に職員を増やすことは学校だけでなくどこの場でも困難です。今のメンバーで今やれること、有効な手立てを考え、取り組んでいくことが大切かと思います。連携といっても互いの立場を尊重し言いたいことを言えなかったり、逆にお願いすることや批判することばかりでは連携できるどころか、関係も破綻してしまいます。違う立場や広い視野からのご意見は必ず参考になると思います。
本校は、特別支援教育を推進していくど真ん中にいると自負し、責任を果たしていきたいと考えています。従来の教育相談や巡回相談だけでなく、今の体制でできることを模索していきますので、是非ご意見、ご指導のほどお願いします。障がいのある人もない人も共に学び共に活躍する社会づくりを目指していきましょう。
平成30年5月11日
山形県立米沢養護学校
校 長 大 原 良 紀