9月15日(土)に、長井校のある長井市立豊田小学校の大運動会がありました。毎年長井校の小学部は交流及び共同学習として運動会に参加し、徒競走やまり入れ、八ヶ森音頭などに取り組みます。
この日は、朝から小雨がぱらついていました。翌日等の予備日もありましたが、天気予報などを考えると決行するのが良いと判断されたのだと思います。しかし、入場行進を終え開会式が始まると少し雨が強くなってきました。ラジオ体操を中止し、まず徒競走を始めましたが雨が弱まることなく、グラウンドのトラックにも水が浮いてくる状況になりました。ここで徒競走を中断し、休憩時間を挟んで体育館でまり入れと応援合戦をし、さらに昼食を早めに取り、午後から残った競技を進めるという判断となりました。その時点ではまだ雨が降っており、厳しいかと思いましたがしだいに晴れてきて、その後は無事競技を行うことができました。豊田小学校の校長先生の即時の判断、緊急対応は見事に功を奏しました。
自然には逆らうことができません。今年の夏は大雨や台風、地震等により未曾有の災害が日本各地で起きていました。先日の北海道の大地震は、本校高等部が修学旅行に行く予定のわずか1週間前の出来事でした。修学旅行中でなかったことは我々にとっては不幸中の幸いですが、北海道で直接災害に遭われた方々のことを思うと、言葉になりません。
その日のうちに修学旅行の中止を決め、生徒と保護者に伝えると共に、代替えの旅行の検討に入りました。計画していたことができなくなり、残念がる高等部3年生も、被害に遭われた方々のことをすぐに考え、(西日本豪雨の時の学習が心に残っていた生徒も多いと思います)仕切り直しができました。予定外のことや自分の考えと違ったことが起きた場合にも柔軟に対応できる力こそ、今求められている【生きる力】なのだと思います。
生徒会執行部やボランティア委員会は、災害復興のための募金活動を考え、始めてくれました。東日本大震災を経験した私たちにとって、自分の身を守る安全対策はもちろんのこと、被害に遭わなくても自分ができることを考えて行動していくことは大切なことです。緊急時に正しい判断、正しい行動ができるためには日頃からの取組みが大事だとつくづく感じます。皆様もご協力・ご支援を宜しくお願い致します。
平成30年9月19日
山形県立米沢養護学校
校 長 大 原 良 紀